老人ホーム女性殺害事件 元職員逮捕で施設が会見 塩尻

塩尻市の老人ホームの元職員が入所者の77歳の女性に薬物を飲ませて殺害したとして逮捕されたことを受けて13日、施設側は会見を開き事件当日の様子などを説明しました。
塩尻市にある老人ホーム「ケアハウスえんれい」の元職員、望月大輔容疑者(40)は、去年5月、勤務先に入所していた前田裕子さん(77)に薬物を飲ませて殺害した疑いが持たれています。
この事件を受けて、施設は13日午後、記者会見を開き、百瀬豊理事長が「信頼を大きく損なう結果となり、心よりおわび申し上げます。入所者を支援する立場である職員が事件に関わったとされることを重く受け止めています」と謝罪しました。
会見によりますと、元職員は、去年1月からおよそ半年間、金銭面を含めた生活相談を受けたり、食事を部屋まで運んだりする生活相談員として勤務していました。
前田さんは、死亡の前日、朝食は食堂で食べたものの昼食時間には食堂に現れなかったため、別の職員が部屋を見に行ったところ、いびきをかいて寝ていたということです。
その後、元職員がみずから名乗り出て部屋に行き、「腹痛のため昼食と夕食は欠食したいと言われた」と日誌に記録していたということです。
その翌朝、前田さんの部屋には鍵がかかっていましたが、別の職員が入室すると心肺停止の状態でベッドに仰向けに倒れていたということです。
事件を受けて、施設は再発防止対策として防犯カメラの設置などを行ったということです。