長野労働局長 豊丘村のリニア工事現場をパトロール

今月7日までの「全国労働衛生週間」にあわせて、長野労働局の局長が豊丘村で進むリニア中央新幹線のトンネル工事現場をパトロールし、働く人の健康確保や安全管理の徹底を呼びかけました。

ことしの「全国労働衛生週間」では、重点項目のひとつとして、トンネル工事現場での粉じん対策を掲げています。
県内で進むトンネル工事の多くがリニア中央新幹線に関連することから、長野労働局の久富康生局長は3日、豊丘村の現場をパトロールし、粉じん対策を確認しました。
この中で現場の担当者はファンを使ってトンネル内に新鮮な空気を送り込んでいることや、月に2回、粉じんの量を測定していること、それに防じんマスクをつけて工事を進めていることなどを説明していました。
パトロールを終えた久富局長は「粉じん対策が講じられ、よい作業環境だ。じん肺にかかると治らないので、対策を徹底してほしい」と呼びかけました。
一方、リニア中央新幹線の工事をめぐっては、令和2年以降、県内で7件の労災事故が報告されています。
ことしは下請けの建設会社が労災事故の報告を怠る「労災かくし」が明らかになり、長野労働局はJR東海などに報告の徹底を求める緊急要請を行いました。
これについて、久富局長は「労災かくしの緊急要請については真摯(しんし)に取り組んでもらっている」という認識を示しました。