松本 上高地 男性がクマに襲われけが 観光客に注意呼びかけ

27日昼すぎ、国内を代表する山岳リゾート、松本市の上高地で男性がクマに襲われ頭にけがをしました。
現場は、上高地の中でも特に人気の高い河童橋の近くの遊歩道で、警察などが観光客に注意を呼びかけています。

27日午後0時半ごろ、松本市の上高地の「河童橋」から北に200メートルほど離れた遊歩道で、観光に訪れていた39歳の韓国人男性が1頭のクマに襲われました。
警察と消防によりますと、けがをした男性を登山客が見つけて119番通報し、近くにある東京医科大学の上高地診療所まで連れて行ったということです。
男性は、頭や顔をクマにひっかかれて重傷を負いましたが、意識はあり、自分で歩ける状態だったということです。
診療所の管理人によりますと、けがをした男性は複数の人に体を支えられながら診療所を訪れたということで、医師による処置を受けたあと、救急車で松本市内の病院に搬送されたということです。
警察などが周辺を捜したもののクマは見つかっておらず、警察は登山客や住民に注意を呼びかけています。
また、環境省の中部山岳国立公園管理事務所は、見回りや注意の呼びかけなどを強化するとともに、男性がクマに襲われた梓川の右岸の遊歩道を閉鎖しました。
さらに、小梨平キャンプ場でのテントの利用を禁止したということです。
管理事務所によりますと、上高地ではここ数年、クマの目撃が増えていますが、ことしに入ってからけがをした人はいなかったということです。