「戸隠竹細工」の材料採取へ 地元の職人たちが山道整備

県の伝統的工芸品で、長野市の戸隠地域に伝わる「戸隠竹細工」の材料となる竹を採取するため、地元の職人たちが山道の整備を進めています。

そばをのせるざるなどが代表的な「戸隠竹細工」は、長野市の戸隠地域に江戸時代の初めごろから冬の手仕事として継承され、県の伝統的工芸品にも指定されています。
竹細工には地元の山に自生している細長い竹が使われていて、「フチ巻き」という仕上げの工程に必要な竹は、この時期からしか採れない成長して1年以内の芯が柔らかいものを使っています。
8日は、竹を採取する際に利用する山道を整備しようと、職人など、およそ30人が6つのグループに分かれて山に入り、草刈り機で、ささを刈りながら竹の採取場所までの道を少しずつ切り開いていきました。
作業は8日の1日をかけて行われ、職人たちは、来週から本格的に竹の採取を始めます。
戸隠中社竹細工生産組合原山昭俊副組合長は「竹細工には欠かせない重要な竹をいただくので山の恵みに感謝をしながらしっかり作業していきたい」と話していました。