寄付金で購入 武田信玄の花押入り書状特別公開 県立歴史館

ことしクラウドファンディングによる寄付金で購入された、戦国武将、武田信玄の花押が入った書状の特別公開が、県立歴史館で12日から始まりました。

千曲市の県立歴史館で特別公開されているのは、武田晴信、のちの信玄の花押が入った書状です。
書状は、京都の古書店で見つかり、県立歴史館と県教育委員会が去年12月からことし3月までクラウドファンディングなどでおよそ200人から寄せられた寄付金を使って、300万円余りで購入されました。
書状には、いまの長野市東寺尾を治めていた寺尾刑部少輔が、山田城を落城させたことを受けて信玄が、「忠節に比類がない」と称賛し、活躍をたたえる書状を3日以内に渡すとしていることなどが書かれています。
書かれた時期は、第二次川中島の戦いがあった1555年か、第三次の戦いがあった1557年の、いずれかの4月と見られていて、信玄が記した花押からは、当時の息づかいが伝わってきます。
県立歴史館の新井寛子専門主事は、「長野県にとって大変貴重な古文書なのでこの機会に、多くの人に見てもらいたいです」と話していました。
書状の特別公開は今月20日までで、期間中は、毎日開館しているということです。