征矢野建材 民事再生法の適用申請 長野地裁松本支部

木材の加工と端材などを燃料とした発電を1か所で行う「信州F・POWERプロジェクト」に県や塩尻市と協力して取り組んできた、松本市の征矢野建材が9日、民事再生法の適用を申請しました。
負債額は65億円あまりと県内ではことし最大で、征矢野建材の事業は、飯田市に本店のある綿半ホールディングスが引き継ぐということです。

塩尻市で進む「信州F・POWERプロジェクト」は、木材の加工と端材などを燃料とした「木質バイオマス発電」を1か所で行う取り組みで、征矢野建材が中核となり、県や塩尻市、信州大学なども参加しています。
民間の調査会社によりますと、征矢野建材は、発電に使う木材チップの材料となる間伐材などの調達が計画を下回って資金繰りが苦しくなり経営が行き詰まったということです。
征矢野建材は、9日、長野地方裁判所松本支部に民事再生法の適用を申請したということで、負債額は県内ではことし最大の65億円あまりに上っています。
征矢野建材の事業は、飯田市に本店のある綿半ホールディングスが引き継ぐということです。
「信州F・POWERプロジェクト」には、県がおよそ24億円を補助し、木材加工施設にも9200万円を無利子で融資しているほか、塩尻市も施設へつながる市道の改良におよそ7億円を投じています。
県は、プロジェクトの継続に向け、新たに支援チームなどを立ち上げることにしています。