林業も担い手不足 草刈りの機械化による省力化へ 実演会

林業の現場でも、従事者の減少や高齢化で担い手の確保が課題となるなか、信濃町の山林で、草刈りの機械化による省力化に向けた実演会が行われました。

25日、信濃町の国有林で長野森林組合と林野庁が行った実演会には、林業の従事者など、およそ60人が参加しました。
このうち、労力が必要とされる、背丈ほどに伸びた草を取り除く作業では、人が乗る大型の機械を活用できることが実演されました。
また、新たに植えられた苗木を成長させるために欠かせない下草の処理は、夏場の厳しい環境で行わざるを得ませんでしたが、離れた場所から無線で操縦できる小型の機械を使うことで、傾斜のある場所でも草刈りが効率的に進められ、参加者が作業の手間を省けることを実感していました。
林野庁によりますと全国の林業従事者は、令和2年時点でおよそ4万4000人と、30年前の半分以下に減り、65歳以上の割合も全産業の平均より10ポイント高い25パーセントと高齢化が進んでいることから、省力化が課題となっています。
長野森林組合の赤松玄人参事は「労災のリスクを減らし、効率的で働きやすい職場環境にするためにも機械化の意味合いは大きい」と話していました。