視覚障害者向け 電子図書貸し出し音声読み上げサービス開始

視覚障害のある人を対象に、期間や冊数の制限なく電子図書を貸し出し、音声を読み上げるサービスが県内すべての自治体で利用できるようになりました。

県立図書館と県内の77市町村の図書館で導入されたのは、スマートフォンやタブレット端末などを使って電子図書を音声で読み上げるサービスです。
対象は、県内に住む視覚障害の障害者手帳を持つ人たちで、小説や実用書などおよそ1万6000冊を借りることができます。
利用者が図書館に貸し出しの申し込みを行うと、QRコードが載ったカードが配られ、それをスマートフォンやタブレット端末で読み取ることで、サービスが利用できるということです。
これまで、視覚障害者向けのサービスとしては、長野市立図書館など一部の図書館が、点字の本や録音図書の貸し出しを行ってきましたが、多くが郵送のため届くのに時間がかかったほか、貸し出し期間や借りられる冊数にも限りがありました。
今回、新たなサービスの導入によって借りたい本を期間や冊数の制限なくすぐに借りられるようになったということです。
こうしたサービスが全県単位で導入されるのは、全国の都道府県で初めてだということです。
県立図書館は、「サービスによって視覚障害がある人の読書の選択肢や本に触れる機会を増やしていきたい」とコメントしています。