今月の大雨被害 激甚災害指定へ 泰阜村は「局地激甚災害」に

今月、西日本と東日本の太平洋側で相次いで発生した「線状降水帯」などの大雨による被害について、政府は「激甚災害」に指定する見込みになったと発表し、このうち道路などの被害が相次いだ泰阜村は「局地激甚災害」に指定され、国の補助率が70%から80%余りに引き上げられることになります。

今月上旬、沖縄・奄美や日本の南の海上を進んだ台風2号から大量の湿った空気が流れ込んで梅雨前線の活動が活発となり、西日本と東日本の太平洋側で、発達した雨雲が連なる「線状降水帯」が相次いで発生して各地で記録的な大雨となり、川の氾濫などによる浸水被害が相次ぎました。
県内では南部を中心に大雨となり、このうち飯田市南信濃では今月2日の24時間に降った雨の量が269.5ミリを記録し、観測史上で最も多くなり、飯田市に隣接する泰阜村では道路や農地、それに農業用施設であわせて77か所の被害があり、被害額は3億9400万円に上っています。
一連の被害について、政府は農地や農業施設などの復旧にかかる費用の見込み額が一定の基準を上回ったとして「激甚災害」に指定する見込みになったと発表し、復旧にかかる費用のうち、国から補助率がかさ上げされることになります。
このうち道路などの被害が相次いだ泰阜村は、公共土木施設の復旧にかかる費用の見込み額が基準を上回ることから「局地激甚災害」に指定され、国の補助率が70%から80%余りに引き上げられる見込みです。
泰阜村は「復旧にかかる費用を財政面で支援してもらえることはありがたい。支援をいかして被災箇所の早期の復旧に取り組んでいきたい」とコメントしています。