リニア新幹線のトンネル事故 報告遅れで県がJR東海に申入れ

リニア中央新幹線の県内のトンネル工事現場で、ことし4月、作業員がけがをする事故がありました。
これについて長野県は、報告を受けるまでにおよそ1か月かかったことは問題だとしてJR東海に対し情報提供の徹底を文書で申し入れました。

JR東海などによりますと、ことし4月20日、リニア中央新幹線の飯田市のトンネル工事現場で、作業員が重機の操作を誤り首を捻挫する事故がありました。
この事故について、工事の請負会社からJR東海への報告が遅れたことなどから、JR東海が県に報告したのは発生から1か月後の先月23日だったということです。
また、トンネルの掘削工事は事故の調査などのため先月12日から30日まで中断されたということです。
県は、事故の報告が大幅に遅れたのは問題だとして、12日、JR東海に対して情報提供の徹底を文書で申し入れました。
県リニア整備推進局の斎藤政一郎局長は「情報提供を徹底してもらい、地元の信頼を高めるよう努めてほしい」とコメントしています。
一方、JR東海は「引き続き発注者として安全管理の徹底をはかり、関係自治体や地元の皆様とコミュニケーションを取っていく」としています。