長野県 大雨被害 床下浸水10棟など 温泉施設で休業続く

長野県は、今月2日からの大雨による被害状況をまとめ、7日午後5時時点で住宅などの床下浸水が10棟、一部損壊が4棟確認されています。

長野県内は、台風や前線の影響で今月2日から大雨となり、南部を中心に被害が相次ぎました。
長野県の7日午後5時時点の被害まとめによりますと、住宅などの床下浸水が伊那市で4棟、飯田市で3棟、喬木村で2棟、駒ヶ根市で1棟のあわせて10棟となっています。
また、住宅などの一部損壊は阿南町で3棟、飯田市で1棟のあわせて4棟となっています。
このほか、土砂の流入で道路がふさがり、飯田市の上村と南信濃、それに、天龍村の一部集落が一時、孤立状態に陥りましたが、今月4日までにすべて解消したということです。
また、大雨のあと、一部区間で運休が続いていたJR飯田線は7日から全線で運転を再開しました。

今月2日からの大雨の影響で、伊那市の温泉施設では源泉をくみ上げるタンクに土砂が流入し、現在も臨時休業が続いています。

年間およそ6万人が利用するという伊那市高遠町の温泉施設では、400メートルほど離れた場所にあるタンクで源泉をくみ上げています。
しかし、今月2日からの大雨で近くの水路があふれ、タンクは30センチから1メートルほどの土砂に埋もれてしまいました。
土砂はタンクからパイプを通じて大浴場にも流れ込んだということで、施設は臨時休業を余儀なくされています。
伊那市がタンクまわりの土砂の撤去を進めるとともに、施設はパイプや大浴場の清掃と消毒を行っていますが、営業再開のめどはたっていないということです。
温泉施設の野本拓巳支配人は「源泉に土砂が流入するとは考えたこともなかった。また安心してお風呂に入ってもらえるよう準備したい」と話していました。