「ニッコウキスゲ」シカから守る電気柵設置 霧ヶ峰高原 諏訪

今月上旬に山火事が発生した諏訪市の霧ヶ峰高原で、「ニッコウキスゲ」をシカの食害などから守るための電気柵を設置する作業が行われました。
県によりますとこれまでのところ山火事による大きな影響は確認されていないことから、例年に近い開花が見込めるということです。

諏訪市の霧ヶ峰高原では、夏場に花を咲かせる「ニッコウキスゲ」の芽がニホンジカに食べられるなどの被害が相次いでいるため、毎年この時期、群生地の周辺に電気柵を設置しています。
11日の作業には、県の職員や地元の関係者など30人あまりが参加し、高さ1.5メートルほどのくいを、およそ5メートル間隔で立てたあと、電気の流れるワイヤーを取り付けていました。
電気柵は、あわせておよそ10キロにわたって設けられる予定です。
県によりますと、今月上旬に発生した山火事の影響については、今後、調査を進めるということですが、「ニッコウキスゲ」の芽吹きはこれまでに1割程度、確認されていて、例年に近い開花が見込めるということです。
県諏訪地域振興局環境課の田邊皇子課長は、「電気柵を設置することでシカに踏み荒らされたり、芽を食べられたりする被害から守れるので、花が少しずつ増えてほしい」と話していました。