直木賞作家 井出孫六さんが残した自筆原稿など 佐久市に寄贈
おととし、89歳で亡くなった直木賞作家、井出孫六さんが残した自筆の原稿や取材ノートなどがふるさとの佐久市に寄贈されました。
井出さんは昭和6年、旧臼田町、いまの佐久市に生まれ、東京大学を卒業後、出版社勤務などを経て作家としてデビューしました。
豊富な資料や緻密な取材を基に小説やルポルタージュを数多く手がけ、昭和50年には、画家の川上冬崖を題材にした歴史小説「アトラス伝説」で直木賞を受賞しました。
佐久市に寄贈されたのは、段ボール箱で20個ほどになる自筆の原稿や中国残留日本人孤児について調べた取材ノートなどで、先月26日に、孫六さんの妻の信子さんから柳田清二市長に目録が手渡されました。
信子さんは「主人はふるさとの佐久が大好きなので、今回の寄贈を喜んでいると思います」と話していました。
佐久市では、寄贈された資料を図書館で管理して、今後、一般向けに展示する機会などを設けるということです。