「ナガノパープル」の木の枝を無許可販売か 2人書類送検

長野県が育成したぶどうの高級品種、「ナガノパープル」の木の枝を必要な許可を得ずに販売したとして、県外の男性2人が種苗法違反の疑いで書類送検されました。
種苗法違反での摘発は県内で初めてだということです。

書類送検されたのは、川崎市の36歳の農家と、大阪府枚方市の27歳の派遣社員です。
警察によりますと2人は、長野県が育成したぶどうの高級品種、「ナガノパープル」の木の枝をフリーマーケットのアプリを使って、県の許可なく複数の客に販売したとして種苗法違反の疑いが持たれています。
2人はそれぞれ、業者から購入した苗木を自宅の畑で栽培し、木の枝を数本を1セットにして1000円から3000円ほどで販売していたとみられるということです。
「ナガノパープル」は、巨峰などをもとに県の果樹試験場で育成された皮ごと食べられるぶどうの高級品種です。
種苗法では枝の販売には品種の育成者の許可が必要で、県は品種登録している果物の違法な取り引きが行われていないか監視していて、2人がフリーマーケットで販売しているのを見つけて警察に相談したということです。
警察は21日、長野地方検察庁に書類送検したということで、種苗法違反での摘発は県内で初めてです。
警察によりますと、2人に面識はないということで、それぞれ調べに対し「小遣いを稼ぎたかった」などと話し、容疑を認めているということです。
また警察によりますと、2人はいずれも国内の客に販売していて、海外に流出した可能性はないということです。

ナガノパープルの知的財産権を管理している県農業試験場の小川秀和知的財産管理部長は「大事な品種の苗木が許可なしに販売されたことは大きな事案だと受け止めている。苗木だけでもぶどうを生産できるので、かつてのシャインマスカットのように海外で勝手に生産されることにつながりかねない」と述べました。
そして、「販売を目的に苗木を増やして譲渡することは法律違反だ。生産者には適切な管理をお願いしたい」と呼びかけています。