御嶽山 噴火から8年を前にシェルター初めて使って避難訓練
戦後最悪の火山災害となった長野と岐阜にまたがる御嶽山の噴火から今月27日で8年となるのを前に、現地で、噴火後に設置されたシェルターを初めて使って、避難訓練が行われました。
避難訓練は、死者・行方不明者が63人に上った、御嶽山の噴火から8年となるのを前に、長野県木曽町が行いました。
午前中は、ふもとで、町の職員などが訓練参加を呼びかけるチラシを配ったほか、茨城県つくば市にある防災科学技術研究所の担当者が避難状況を検証するために位置情報を把握する発信機を、登山者に手渡していました。
そして、正午すぎ、防災無線からサイレンが鳴り響くと、山頂近くにいた登山者が、噴石から逃れるために設けられた30人収容のコンクリートや鋼鉄製の、あわせて4基のシェルターに避難していました。
町によりますとシェルターを使っての訓練は、今回が初めてだということですが、参加者の一部から「防災無線が聞こえにくかった」との意見があったということで、今後、改善していくということです。
また、防災科学技術研究所が発信機から得た情報については、今後、解析を行い登山者の避難行動の把握に役立てることにしています。
木曽町三岳支所の野田智彦主査は「ハード面の整備は進んだが、今後は、8年前に課題になった登山者にどう情報を伝え、行動をどう把握するのかといったソフト面も引き続き改善していきたい」と話していました。