「次世代電池」用に極細の繊維などの膜を開発 信大など発表

次世代の電池とも呼ばれ、世界で開発が進む「全固体電池」に活用するための特殊な膜を、極細の繊維「ナノファイバー」などを使って新たに開発したと信州大学などが発表しました。

16日、開発にあたった信州大学や静岡県の製紙会社、韓国のLGグループの子会社が上田市で会見を開きました。
「全固体電池」は、電気をためるのに必要な電池内部の電解質に液体ではなく固体を使うもので、現在主流のリチウムイオン電池より性能が高いとされ、電気自動車での使用も見据えて世界的な開発競争が繰り広げられています。
信州大学国際ファイバー工学研究拠点のキム・イクス卓越教授の研究チームは、民間企業の協力のもと、「全固体電池」の電解質を支えるための特殊な膜を、極めて細い繊維の「ナノファイバー」と不織布を組み合わせて新たに開発したということです。
この特殊な膜で作った「全固体電池」を電気自動車に使った場合、電池の容量がより増えて走行距離が伸びることなどが期待できるということで、開発にあたった信州大学はことし5月に特許を出願したということです。
研究チームは今後、民間企業と共同で研究を進めてこの膜を用いた「全固体電池」の実用化を目指すとしています。
キム卓越教授は「夢だった全固体電池の時代がより早く来るようになる。これがスタート地点なので、研究を続けて安全性と容量が世界トップレベルの電池を市場に出すことを目指したい」と話していました。