ごみ処理施設から出る残留物 滝沢市が農業用肥料として活用へ

滝沢市にあるごみ処理施設を運営する環境組合は、ごみ処理の過程で出る「溶融スラグ」と呼ばれる残留物を農業用の肥料に活用することになりました。

滝沢市の武田哲市長は、今月行われた記者会見で、滝沢市と雫石町のごみ処理施設を運営する「滝沢・雫石環境組合」が、高温でごみを処理した際に残る「溶融スラグ」という砂状の固形物が、米作りの肥料と成分が似ていることから、新たな活用を企業と共同で進め、先月、農業用の肥料として国に正式に登録されたと明らかにしました。

滝沢市によりますと、複数の市町村で作る事務組合として、溶融スラグの肥料登録を行った事例は初めてだということです。

肥料は、ことし9月から出荷する予定で、滝沢市は年間でおよそ200トン程度の販売を目指すとしています。

武田市長は「溶融スラグの活用方法を増やすことで、循環型社会の構築に寄与するとともに、肥料の価格高騰で苦境に立たされている農家の新たな選択肢になることを期待している」と話しています。