寄付された金5億円余 田野畑村は奨学金や移住推進などに使用

去年、田野畑村に寄付された金の延べ板5億円余りが、奨学金の充実や移住者の受け入れなどに使われることになりました。

田野畑村では去年1月、個人から金の延べ板120枚、重さあわせて60キロの寄付を受け、その後、貴金属販売店で換金したところ5億2824万円になりました。

この年度の村の当初予算のおよそ6分の1に相当する金額で、寄付をした人は村長に対し「村の発展振興に使ってほしい」と話していたということです。

村は使いみちについて1年以上にわたって検討を続け、このほど結果を公表しました。

それによりますと、役場庁舎の建設や奨学金の充実などに2億円。

第1次産業の振興や観光拠点の充実などに1億5千万円。

移住者の受け入れや空き家の改修事業などに1億円。

このほか予防接種や給食の無償化、防災や自治会の充実などにもあてるということです。

経費は順次、予算に盛り込んでいくということです。

田野畑村は4月に公表された有識者グループによる分析で、人口が減少し、最終的に消滅する可能性がある自治体とされ、対策が課題となっています。

村は「村が存続していくため、いただいた寄付を有効に活用していきたい」としています。