平泉町の毛越寺で「曲水の宴」平安貴族の歌遊び5年ぶりに開催

岩手県平泉町の毛越寺で、平安貴族の歌遊び「曲水の宴」が5年ぶりに再現され、訪れた人たちが平安時代さながらのみやびな雰囲気を楽しみました。

「曲水の宴」は、平安時代に行われていた貴族の歌遊びで、平泉町の毛越寺では毎年5月に再現されていましたが、新型コロナの影響などで中止が続いたため、ことしは5年ぶりの開催となりました。

ことしの歌のテーマは、新型コロナの影響が減ったことで顔を合わせて語り合えるようになった喜びを込めて「語」が選ばれ、和歌の愛好家6人が平安時代さながらの衣装を着て臨みました。

6人は、境内の庭園を流れる曲がりくねったせせらぎ「遣水」に浮かべられた舟が、自分の前を流れる前に和歌を詠んで短冊にしたためていました。

ことしは「遣水が 語る栄華の ものがたり われも詠まんと 若草に座す」などが披露され、独特の節回しで読み上げられていました。

会場には、県の内外から大勢の見物客が訪れ、みやびな歌遊びを楽しんでいました。

埼玉県から訪れた50代の女性は「当時の様子がしのばれ、雰囲気もしっかりと伝わりました。衣装も本格的でとてもよかったです」と話していました。