盛岡誠桜高校 日本学生野球協会に処分撤回求め不服申し立てへ

盛岡誠桜高校は不祥事が疑われる事案に関する調査や報告に繰り返し応じていないとして、先月、日本学生野球協会から校長が謹慎処分を受け調査報告書の提出を求められていましたが、10日、高校が記者会見を開き、協会に対して処分の撤回などを求める不服申し立てを行うことを明らかにしました。

盛岡誠桜の野球部をめぐっては去年8月以降に引退した3年生による飲酒や指導者による不適切な言動など不祥事が疑われる事案があったということで、高野連=日本高校野球連盟が2回に渡って、厳重注意したうえで調査の実施と結果の報告を求めていましたが、学校側が応じなかったとして日本学生野球協会に処分を申請しました。

協会は先月、日本学生野球憲章の報告義務に違反しているとしてこの春まで部長を兼務していた校長について今月24日までおよそ6週間の謹慎処分とし合わせて、10日までに調査報告書の提出を求めていました。

提出期限となった、10日、盛岡誠桜の附田政登校長が記者会見を開き「処分の意味がわからず承服できるものではない」として高野連の2回の厳重注意と日本学生野球協会の校長への謹慎処分の撤回を求めて、10日中に協会に対して「不服申し立て申請書」を送付するということです。

そのうえで協会が求めた調査報告書は提出しないということです。

また、校長は先月、名誉を毀損されたなどとして日本学生野球協会と高野連、それに岩手県高野連に慰謝料を求めて裁判所に提訴する考えを示していましたが、提訴はしないということです。

一方で処分の取り消しなどを求めて近く、アスリートや競技団体のトラブルの調停などを行う、日本スポーツ仲裁機構に申し立てを検討していることを明らかにしました。

盛岡誠桜高校は今月17日に開幕する春の高校野球岩手県大会に出場します。