先月の県内経済 日銀「緩やかに持ち直している」判断据え置き

先月の県内経済について、日銀盛岡事務所は「緩やかに持ち直している」とした判断を据え置きました。
ただ、企業の設備投資については判断を引き下げて「減速しつつも高水準で推移している」とし、先行きを注視していく必要があるとしています。

日銀盛岡事務所が発表した先月の県内の金融経済概況によりますと、「個人消費」は、飲食や宿泊を中心に回復していますが、一部の自動車メーカーが国の認証取得をめぐる不正から車の出荷を停止した影響が出ているとして、「緩やかに回復している」とした判断を据え置きました。

一方、企業の「設備投資」は、工場の集約やEV=電気自動車向けの中長期的な設備投資はあるとしながら大型の投資は一巡したとしていて、「増加している」から引き下げ、「減速しつつも高水準で推移している」としました。

引き下げは1年前以来です。

しかし、全体判断は、「緩やかに持ち直している」とした内容を据え置きました。

前の月に引き下げていて、2か月続けての判断となりました。

日銀盛岡事務所は「企業の賃上げが広がりを見せる中で、中東情勢の緊迫化で原油価格の高騰などが起きると企業収益のさらなる悪化につながりかねず、為替相場も含めて先行きを注視していく必要がある」としています。