津軽石川に再びサケを呼び戻す 子どもたちが稚魚を放流
かつて本州で最もサケが遡上する川といわれた宮古市の津軽石川に再びサケを呼び戻そうと子どもたちが稚魚を放しました。
津軽石川での稚魚の放流は宮古市などが毎年、行っていて、11日は幼稚園や保育所の子どもたちから中学生までの合わせて200人余りが参加しました。
6センチほどに育った稚魚は漁協が用意したもののほか、それぞれの学校でふ化させたり、育てたりしたものもあり、小さなバケツに入れて合わせて3万匹が放されました。
宮古市などを流れる津軽石川は、かつて本州で最もサケが遡上する川といわれ、2007年には24万匹近くがとれました。
しかし、その後は年を追って戻ってくるサケが減り、昨年度は2300匹余りと、6800匹余りにとどまった前の年度と比べても3分の1程度にまで落ち込みました。
子どもたちは放した稚魚に「大きくなってね」「いってらっしゃーい」などと声をかけ、再び川に戻ってくることを願っていました。
稚魚を卵から育てたという、小学5年生は「サケが戻ってくる割合は100匹放流して1匹にも満たないと聞きました。何匹かは帰ってきてほしいです」と話していました。
宮古市の山本正徳市長は「宮古市はサケを市の魚にしていますので、サケがいないと宮古ではない感じがします。稚魚が戻ってくると子どもたちが学ぶためにも戻ってきてほしいです」と話していました。