春先の冷え込みに注意! 県が被害対策マニュアルを作成し公開

春先の冷え込みでリンゴなど果物の生育に大きな影響が出る被害に注意を呼びかけようと、岩手県は対策などをまとめたマニュアルを作って、県のホームページで公開しています。

春先に一時的に寒くなる「寒の戻り」で、県内では3年前と去年、リンゴやブドウなどが霜の被害を受け、収穫量が減ったり、品質が低下したりしました。

このうち、去年4月下旬の冷え込みの被害は、18の市と町の合わせて780ヘクタールにおよび、栽培面積のおよそ3割を占めました。

このため、県は生産者向けに被害を防ぐための対策や被害を受けたあとの対応などをまとめたマニュアルを作り、県のホームページで公開しています。

この中では、県内で栽培が多いリンゴを中心に被害が出る気温の目安は花芽がついた状態の時とその後、開花した時とで異なっていること。

果樹園が傾斜地にある場合、防風ネットなどがあると冷たい空気がせき止められ、霜がつきやすくなること。

被害を受けた場合は、被害を免れた花を見分け、確実に実をつけるよう人工授粉を行うよう求めています。

県農林水産部は「被害が懸念される時期を迎えるが、このマニュアルや気象庁の予報などを見て対策の徹底をお願いしたい」としています。