「IGRいわて銀河鉄道」来年度は約2800万円の黒字目標に

「IGRいわて銀河鉄道」は27日取締役会の後におよそ2800万円の黒字を目標とする来年度の収支計画を発表しました。

盛岡駅と青森県の目時駅を結ぶ第3セクターの「IGRいわて銀河鉄道」は27日盛岡市内で取締役会を開きその後の記者会見で今年度の決算の見通しと来年度の収支計画を発表しました。

今年度の決算は去年12月の発表と同じく1億6700万円あまりの黒字で2018年度以来、5期ぶりに黒字になるという見通しを示しました。

また来年度の収支計画は「営業収入」のうち旅客運輸収入は10億7000万円あまりでJR貨物の線路使用料収入の減少は見込んでいますが関連事業収入などもあわせておよそ41億2900万円となる計画です。

また「営業外収益」としては県や沿線市町村からの交付金、3億円を計上するなどしています。

いっぽう支出にあたる「営業費」は電気料金や物価の高騰もある中、老朽化した駅舎やレールの修理計画の見直しや経費削減に努め、44億2600万円あまりとなる計画です。

このため最終的にはおよそ2800万円の黒字となる計画です。

記者会見では去年4月からことし1月までの1日あたりの平均利用者数も発表され、観光などの「定期外」の利用は2882人でコロナ禍前の2018年度の同じ時期の77%にとどまっています。

IGRいわて銀河鉄道の鈴木敦社長は「来年度は沿線に来てもらえるような旅行商品の開発を強化して定期外の利用の回復につなげたい」と話しています。