地価公示 住宅地平均2年連続で上昇 全体でも27年ぶり上昇

ことしの地価公示が公表されました。
県内では住宅地の平均価格が2年連続で上昇したほか、商業地なども合わせた土地全体の平均価格も27年ぶりに上昇に転じ、地価の上昇基調が強まる結果となりました。

【全体状況】
国土交通省は、毎年1月1日時点の全国の主な土地の価格を地価公示として公表していて、県内ではことし、186地点が対象になりました。

このうち77地点で去年より値上がりし、平均では0.4%の上昇となりました。

上昇は27年ぶりです。

住宅地は調査した127地点のうち、59地点で値上がりし、平均で0.8%の上昇となりました。

住宅地の平均価格は去年、22年ぶりに上昇に転じていて、2年連続の上昇となりました。

上昇幅も去年より0.7ポイント拡大し、地価の上昇基調が強まる結果となりました。

一方、商業地は54地点のうち、上昇した地点が14地点にとどまり、平均で0.5%の下落となりました。

下落は31年連続です。

ただ、下落幅は去年から0.4ポイント縮小しました。

【住宅地・最高額】
県内で最も地価が高かったのは、住宅地では「盛岡市加賀野1丁目」の1平方メートルあたり9万6100円で、38年連続の1位でした。

【住宅地・上昇率トップ】
去年と比べた上昇率が最も高かった住宅地は「盛岡市永井20地割」の8.5%でした。

上昇率の上位10地点には、盛岡市の6つの地点と、盛岡市に隣接する紫波町の2つの地点と滝沢市の2つの地点が入り、いずれも子育て世代からの人気が高くなっています。

市町村ごとの平均では紫波町が6.8%と最も上昇し、次いで矢巾町が3.4%、滝沢市が3.1%、盛岡市が2.7%となりました。

【商業地・最高額】
一方、商業地で最も地価が高かったのは、「盛岡市大通2丁目」の1平方メートルあたり28万3000円で、49年連続の1位でした。

【商業地・上昇率トップ】
商業地で最も上昇率が高かったのは「盛岡市駅前通」の6%で、上昇率の上位10地点のうち、9地点を盛岡市が占めました。

県平均が下落する中、盛岡市では新型コロナの5類移行で人の流れが回復したことから、平均で1.6%の上昇となっています。