釜石市役所の新庁舎 安全祈願祭 再来年春ごろ供用開始の予定

巨大地震による津波の新たな浸水想定が発表されたことなどで大幅に着工が遅れていた釜石市役所の新庁舎の建設工事が本格的に始まることになり、25日、関係者が出席して安全祈願祭が行われました。

釜石市役所の新庁舎は、現在の庁舎から北におよそ150メートル離れた場所に建設されます。

25日は釜石市の小野共市長や、工事を請け負うJV・共同企業体の関係者などおよそ100人が出席して、安全祈願祭が行われました。

新庁舎をめぐっては、巨大地震による津波の新たな浸水想定が発表されたことで、建設予定地を2メートルほどかさ上げするなど設計がたびたび変更されたほか、建設資材の高騰で入札で優先交渉権を獲得していたJVが契約を辞退したこともあり、着工が大幅に遅れていました。

新庁舎は地上4階建てで、延べ床面積はおよそ8000平方メートル。

総工費はおよそ81億円で、去年3月時点の計画よりおよそ7億円膨れ上がったということです。

釜石市の小野市長は「釜石市では、およそ40年前から新市庁舎の建設が検討されていたので、この日を迎えられたことを喜ばしく思う。新しい庁舎は、釜石市の防災拠点としての機能も期待されるほか、今8か所に分散している市役所の機能が一気に集約されるので、利便性も高まると思う」と話していました。

釜石市によりますと、新庁舎は建物部分が来年12月に完成し、再来年の春ごろから供用が開始される予定ということです。