震災後 校舎再建 山田町の船越小学校 児童数減少で閉校

東日本大震災の津波で被災し、その後、校舎が再建された岩手県山田町の船越小学校が、児童数の減少により来年度から別の小学校と統合されることになり、閉校式が行われました。

明治8年に創立され、148年の歴史がある山田町の船越小学校は、13年前の東日本大震災の津波で被災し、校舎が再建されましたが、児童数の減少で来年度から別の小学校と統合されることになり、23日、児童66人や地域の人などが出席して閉校式が行われました。

式では、児童を代表して最後の卒業生となった6年生の荒川蒼太さんが「船越小学校で過ごした6年間はかけがえのない時間でした。148年ありがとう」と感謝の言葉を話しました。

そして、PTAなどから、児童の見守り活動や校外学習でお世話になった地域の人たちに感謝状が贈られました。

また、震災当時の6年生が被災した経験をもとに作詞した「明日へ」という歌を、全員で歌いました。

小学5年生の男子児童は「震災を乗り越えた先輩たちの思いを考えながら歌いました。校舎から見える海や森がすごくきれいだったのでさびしいです」と話していました。

また、震災当時、職員として児童の避難誘導にあたり、感謝状を贈られた田代修三さん(67)は「閉校は時代の流れとはいえ、すごくさびしいです。13年前を思い出してこみ上げるものがありました」と話していました。