県立中央病院で医師が部下にパワハラの疑い 院内委員会が認定

盛岡市にある岩手県立中央病院の脳神経センターの医師が、部下の医師に対して多くのスタッフの前で叱責などの行為をしていた疑いがあるとして、21日付けで病院内のハラスメント防止対策委員会がパワーハラスメントと認定したことがわかりました。
今後、病院を管轄する県医療局に正式な処分を求めることにしています。

盛岡市上田にある岩手県立中央病院によりますと、脳神経外科長を務める医師が、今年度に同じ科内の部下の医師に対して、多くのスタッフの前で叱責するなど威圧的な行為をしていた疑いがあるとして、21日、病院はハラスメント防止対策委員会を開き、パワーハラスメントと認定したということです。

県立中央病院では、今後、管轄する県医療局に正式な処分を求めることにしています。

医師について、県立中央病院の宮田剛院長は「医師本人がどう説明しているかなどについては病院として説明できない」としています。

そのうえで「病院は命に関わる厳しい業務環境にあって、緊張感の中でハラスメントに近いようなコミュニケーションが起こりやすい職場という認識は持っています。ハラスメントを受けたと感じた人の受け皿となるシステムはあり、複数の相談窓口を設けて、調査対象になる場合は対策委員会で各方面から事実確認をして認定をしています。当該医師の処分については、今後、県医療局とも協議していきたいです」と話しています。

また、県医療局はNHKの取材に対して「病院がハラスメントと認定したことは聞いているが、詳しい状況については聞いていない。双方の意見を聞いて確認を進めるとともに、内容が確認できれば処分を検討する」とコメントしています。