東日本大震災の被災者からの相談 “抱えている問題が多様化”

東日本大震災で被災した人の生活の再建を支援している県の「いわて被災者支援センター」に今年度、相談を寄せた人が前の年の同じ時期を下回った一方、相談件数は逆に増えたことが分かりました。
センターは「震災から13年がたつ中、被災者が抱えている問題が多様化している表れだ」としています。

釜石市にある県のいわて被災者支援センターは3年前に設けられ、震災で被災した人たちの暮らしの悩みなどについて相談を受け付けています。

センターによりますと、今年度、受け付けた相談は1月までに2379件で、前の年度の同じ時期を10%あまり上回りました。

一方、相談を寄せた人は111人で、こちらは前の年度の同じ時期を30%近く下回りました。

主な相談内容は、被災後も所有している土地の整理をどうすればいいかといったものや、物価の高騰や新型コロナの影響が残る中での住宅ローンの返済。

それに、能登半島地震の報道で震災を思い出し、精神的にショックを受けているといった相談も寄せられたということです。

いわて被災者支援センターは「相談者が減ったのに件数が増えているのは震災から13年がたつ中、1人1人が抱える問題が多様化していることの表れと受け止めています。ささいなことでも遠慮なく相談してほしい」と話しています。

【相談電話番号】
沿岸地域在住の人 0193−30−1034
内陸・県外在住の人 019−601−7640
【メール】
info@sumaiansin.net