岩手県 震災未経験者の語り部活動「評価する」7割近くに

東日本大震災の被災地に住む人たちにNHKが行ったアンケートで、震災の経験や教訓を伝える「語り部」の活動を、震災を経験していない人たちが行うことを「評価する」と答えた人が7割近くに上りました。

NHKは先月7日から13日にかけて、県内の沿岸部に住む人たちを対象にインターネットで調査を行い、300人から回答を得ました。

語り部の活動を震災を経験していない人たちが行うことを
▽「とても評価する」と答えた人は35%。
▽「ある程度評価する」は33%で、
評価するという回答があわせて68%に上りました。

その理由を複数回答で聞いたところ、
▽「震災の経験や教訓を未来に伝え続けていくことは意義があるから」が57%。
▽「今後、被災地でも未経験者が増えていくから」が56%。
▽「外部の人にも興味を持ってもらいたいから」が30%などとなりました。

社会心理学が専門の兵庫県立大学の木村玲欧教授は「被災者が自身の経験を震災を経験していない世代に語り伝える、経験していない方は更に次の世代に伝えていく。そのためには個人の頑張りだけではなくて、地域における教育や防災訓練の枠組みの中にしっかりと根づかせて地域の防災力の向上につなげていくことが重要だ」と指摘しています。