無量光院跡 かつて儀式など行ったとされる舞台を再現へ

世界遺産に登録されている「平泉の文化遺産」の1つ、平泉町の「無量光院跡」に、かつて儀式などを行っていたとされる舞台が再現されることになりました。
町は再来年度中の完成を目指します。

「無量光院」は平安時代に平泉を治めた藤原秀衡が宇治の平等院を参考に建てたとされる寺院です。

平泉文化遺産センターによりますと、平成22年度の発掘調査で正方形の形に並んだ柱の穴が見つかり、本堂の正面に位置していることなどから法要や儀式を行っていた舞台だと判断されました。

今回、整備される舞台は1辺5.8メートルの正方形で本堂がある中島に接し池にせり出すように建てられる計画です。

ただ当時の姿を詳細に記す資料が少ないことから、町は、装飾などはせず、舞台を再現することを重視して整備するということです。

平泉文化遺産センターの島原弘征館長補佐は「目に見える文化遺産が少ない平泉で、舞台を再現することは文化遺産の価値を知ってもらうことにつながると思う」と話しています。

平泉町では今後、建設に使う木材を選ぶなどしたうえで、再来年度中の工事開始と整備完了を目指すということです。