“においの元”分析装置 岩手大学などの研究チームが開発

岩手大学などの研究チームは、においに含まれる化学物質を抽出し、“においの元”になる物質を探すことができる新たな分析装置を開発したと発表しました。
食品の香料や芳香剤の開発を効率よく行うことができるとしています。

これは岩手大学農学部の宮崎雅雄教授と島津製作所の研究チームが発表しました。

においは複数の化学物質が混ざり合ってできていて、特定のにおいにどんな化学物質が含まれているかは、これまでも「ガスクロマトグラフ質量分析計」という装置で分析することができました。

しかし、においに含まれる化学物質にはにおいの元になっていないものも多く含まれていて、研究チームによりますとこの装置では特定のにおいになるのに、どの化学物質がどれだけ影響しているのかまでは分析できないということです。

このため研究チームはこれまでの装置を改良し、においに含まれる化学物質を抽出できるようにしました。

それぞれのにおいを嗅ぐことで、特定のにおいの元になる化学物質を探すことができるようになるとして、今後、食品の香料や芳香剤の開発などを効率よく行うことができるとしています。

新しい装置は今後、製品化される予定で、宮崎教授は「この装置がさまざまな商品開発などに力を発揮することを期待している」と話しています。