幼稚園で中高生が震災についての絵本を読んだり 紙芝居上演

【11時10分〜 花巻市】
東日本大震災の教訓を語り継いでいこうと、11日は岩手県の内陸にある花巻市でも中高校生が幼稚園を訪ね、震災についての絵本を読んだり、紙芝居を上演したりしました。

花巻市内にある大谷幼稚園を訪れたのは、花巻南高校の生徒5人と花巻北中学校の生徒2人の合わせて7人です。

震災の教訓を語り継いでいこうと、園児85人を前に絵本を読んで聞かせたり、紙芝居を上演したりしました。

このうち、高校2年生の齋藤遙音さんが読んだのは「なみだはあふれるままに」という絵本で、津波で祖父母を失った主人公が、少しずつ立ち直っていく姿を描いた物語です。

また、同じく高校2年生の箱崎莉奈さんが上演した紙芝居「れんしゅうしててよかったね」は、避難訓練の最中に本当の地震に襲われた子どもたちが、ふだんの練習のおかげで無事に避難する物語です。

生徒たちの感情のこもった語り口に子どもたちも真剣な表情で聞き入っていました。

6歳の男の子は「地震のときは安全なところに避難します」と話していました。

絵本を読んだ齋藤さんは「震災の記憶を風化させないため、経験や記憶を紡いでいく思いで読みました。震災当時の話を聞き、家でも非常食や水を備蓄しています」と話していました。

紙芝居を上演した箱崎さんは「災害はいつ発生するか分かりませんが、起きたら先生の話をよく聞き、周りをよく見てほしいです」と話していました。