東日本大震災から13年 県の追悼式は初めて盛岡市で実施

東日本大震災と津波の発生から11日で13年です。
午後2時半すぎからは県の追悼式が初めて内陸の盛岡市で行われるほか、地震が起きた午後2時46分には県内各地で追悼と復興への祈りがささげられます。

13年前の2011年3月11日午後2時46分。

三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の巨大地震が発生しました。

県内では最大震度6弱の揺れが観測され、さらに沿岸には大津波が押し寄せました。

この震災でいわゆる「関連死」も含めて5146人が亡くなり、今も1107人の行方が分かっていません。

震災から13年となることしは1月に能登半島地震が発生し東日本大震災以来となる大津波警報が発令されたほか、多くの建物が倒壊するなどの被害があり改めて防災への意識が高まりました。

こうした中、津波で大きな被害を受けた岩手沿岸の被災地では人口の減少と高齢化が深刻で、地域によっては消防団の団員不足で十分な活動ができない例も出てきています。

また震災のあと県内では多くの人が防災士の認定を受けましたが、防災士どうしや行政との連携が進んでいないという指摘もあり、災害時などに組織的な力を発揮できるような仕組み作りが求められています。

沿岸の自治体では新型コロナの感染症法上の位置づけが去年5月に5類に移行したあとも、復興事業の完了に伴う公共工事の減少や、長引く物価の高騰が地域経済に暗い影を落としています。

さらに漁業では環境の変化によるサンマやサケといった主要魚種の深刻な不漁が続いていて、被災地のなりわいを維持していくためにどう対応していくかが課題となっています。

震災の発生から13年となる11日は、午後2時半すぎから盛岡市内で県の追悼式が行われます。

内陸の盛岡で県の追悼式が行われるのは初めてで、県は「会場や人手の確保が負担だ」という沿岸の自治体からの声に配慮したとしています。

追悼式では地震が起きた午後2時46分にあわせて黙とうがささげられます。