釜石市 住民からの寄付で作った記念碑で初めての追悼式

東日本大震災の発生から11日で13年となるのを前に、釜石市内の町内会が住民から寄付を募り、去年、作った記念碑で初めての追悼式が行われました。

記念碑は、釜石市片岸町の町内会が津波で犠牲になった地区の住民33人を追悼するとともに、震災の教訓を後世に伝えようと、町内で寄付を募って去年11月に作りました。

震災発生から11日で13年となるのを前に、10日、住民およそ40人が記念碑のもとに集まり、追悼式が行われました。

式では、全員で黙とうをささげ、町内会の浅利金一副会長が「被災した思いを後世に残し、安心・安全な町とするために記念碑を地域の防災活動で生かしていく」と述べました。

このあと、1人ずつ記念碑の前に線香や花束などを供え、亡くなった人たちを悼みました。

津波で親戚を亡くした伊勢啓子さんは「13年は短いようで長くも感じます。立派な記念碑ができてよかったです」と話していました。

また、父親と妻を亡くした柏崎成好さんは「月日がたつにつれてあのとき、どうすればよかったのか後悔が先に立つような気がします。この経験を次の世代に残していくことが大事だと思います」と話していました。

片岸町の町内会は毎年3月に記念碑の前で追悼式を行うことにしています。