スタジアムで震災の教訓伝える 高校生が語り部 岩手 釜石

日本製鉄釜石シーウェイブスのホーム「釜石鵜住居復興スタジアム」で、3日、高校生が試合を見に来た人たちに東日本大震災の教訓を伝える語り部活動を行いました。

活動を行ったのは地元・釜石高校の生徒5人です。

釜石鵜住居復興スタジアムでは、3日、釜石シーウェイブスの試合が予定されていましたが、あいにく雪の影響で中止となりました。

しかし、5人は予定どおり活動を続け、スタジアムの外で試合を見に来た人たちに対し、語り部の活動に来たことをアピールし、人が集まると話を始めました。

活動に初めて参加したという2年生の板谷美空さんは震災当時は県外にいたということで、体験者から聞きとった話を伝えました。

そのうえで「生きている私たちができることは釜石の本当の出来事を知り、それを誰かに伝承することだと思います」と訴えていました。

板谷さんは「人から聞いた話を自分の言葉で伝えることに不安もありましたが、聞いてもらえてよかったです。これからもさまざまな経験者に話を聞き、語り継いでいきたいです」と話していました。

東京から来たという男性は「『全員が生き残ってやっと幸せを感じることができる』という言葉が心に残りました。災害への備えの大切さを改めて感じました」と話していました。