岩手 沿岸北部で除雪困難なほどの大雪 厳重な警戒を

急速に発達している低気圧などの影響で県内の沿岸北部では、除雪が困難なほどの大雪となっています。
気象台は久慈地域と宮古地域に大雪警報を出して27日夕方にかけて大雪に厳重に警戒するとともに不要不急の外出は控えるよう呼びかけています。

気象台によりますと、日本の東にある低気圧が急速に発達しながら北北東に進んでいて、三陸沖には別の低気圧があり南南西へ進んでいます。

このため沿岸の北部では除雪が困難なほどの大雪となっていて午前11時の積雪は岩泉町で69センチ、宮古市で67センチ久慈市で57センチなどとなっています。

また各地で風も強く宮古市では午前8時過ぎに最大瞬間風速24.8メートルの非常に強い風が吹きました。

大雪による影響です。
【停電】
東北電力ネットワークによりますと県内では、午前11時現在、およそ6500戸が停電しています。
洋野町で3800戸、久慈市で900戸、宮古市で800戸、野田村で500戸、普代村で300戸、田野畑村で100戸、岩泉町で100戸、軽米町で20戸となっています。

【休校】
県教育委員会によりますと、午前9時半の時点で小中学校と高校のあわせて60校が休校の措置をとりました。

【列車】
JRによりますと八戸線は久慈駅と青森県八戸市の鮫駅の間で終日運転を見合わせます。

また山田線は上米内駅と宮古駅の間で終日運転を見合わせます。

三陸鉄道は釜石駅と久慈駅の間の上下線で運転を見合わせており、再開の見込みはたっていません。

【道路】
三陸道は事故と除雪作業のため大槌インターチェンジと青森県の階上インターチェンジの間で、一部の区間を除く上下線が通行止めとなっています。

県によりますと雪崩による通行止めが起きていて、県道7号で久慈市と岩泉町を結ぶ大月峠付近で通行ができなくなっています。

雪崩に巻き込まれた車両などはないということです。

27日午後9時までの12時間に予想される雪の量は、いずれも多い所で、沿岸北部の山沿いで20センチ、内陸と沿岸南部の山沿い、それに沿岸北部の平野で15センチ、内陸と沿岸南部の平野で10センチとなっています。

また予想される最大瞬間風速は沿岸の海上で35メートル、内陸と沿岸の陸上で25メートルです。

気象台は27日夕方にかけて大雪に厳重に警戒するとともに交通障害が発生する恐れがあるとして不要不急の外出を控えるよう呼びかけています。

また海上では27日夕方にかけて暴風雪に警戒しするとともに、あす夕方にかけて高波による船舶や沿岸施設への被害に警戒するよう呼びかけています。