駆除したシカやクマの肉を活用 ジビエ料理の講習会 岩泉町

農作物を荒らさないよう駆除したシカやクマの肉を地域の産業として生かそうと、岩泉町でジビエ料理の講習会が開かれました。

岩泉町の大川地区では、農作物を荒らすシカやクマ、それにイノシシの駆除に取り組む一方、野生動物の肉を使ったジビエ料理の普及に取り組んでいます。

講習会は地域の公民館で行われ、住民など15人が参加しました。

岩泉町の元地域おこし協力隊で、現在も町に残って猟師として活動している高田孝治さんが講師を務め、▽シカの肉は塩とこしょうをかけてローストしました。

▽またクマの肉はミンチにし、炒めてからトマトソースと煮込んでミートソースに、▽イノシシの肉はキャベツやジャガイモなどと煮込んで「ポテ」というフランスの家庭料理にしました。

野生動物の肉は、▽血液が酸化して肉が黒くなるので、そうした肉はそぎ落として臭みを減らし、▽スジも食感が悪くなるので丁寧に切り落とすことがポイントだということです。

参加した人たちは「イノシシの肉を初めて食べましたが、臭みもなくおいしいです」と話していました。

駆除した動物は今は猟師が知り合いに分けていますが、地区では今後、販売など産業化も考えたいとしています。

地元の地域振興協議会の佐々木久任会長は「駆除した動物を捨てるのではなく、付加価値をつけて地区の産業として活用していきたいです」と話していました。