釜石の高校生が東日本大震災の教訓など伝承の仕方を学ぶ研修会

東日本大震災の教訓を語りつぐ取り組みをしている釜石市の高校生たちが、震災を経験した人の話を聞き伝承の仕方などを学ぶ研修会が開かれました。

17日は釜石高校の生徒6人が、市内に住む木村正明さんから話を聞きました。

震災当時、鵜住居小学校に勤務していた木村さんの妻は校舎に残って津波に襲われ行方不明になりました。

木村さんは真相を知るために学校関係者と話し合いを重ねたことや、そこから得られた教訓を踏まえて鵜住居地区の小中学校で全職員が避難する訓練が行われていることなどを話しました。

生徒たちが「高校生が語り部をすることについてどう思いますか」などと質問すると、木村さんは「若い人たちが語り継いでいくことが犠牲者を減らすことにつながる。たのもしく、感謝している」と答えていました。

生徒たちは、来月開催される地元のラグビーチーム、日本製鉄釜石シーウェイブスの試合の会場で、観客に向けて震災の教訓を語る予定です。

震災当時は3、4歳くらいだったため自分の体験に加え、17日の木村さんの話や身の回りの人たちの話も踏まえて、語る内容を考えていました。

研修会に参加した高校2年生の板谷美空さんは「木村さんの思いも、自分の語りに盛り込み、災害が起きたときに自ら逃げてほしいと伝えたい」と話していました。