宮古港のマイワシの水揚げ ことし大幅増 去年1年分を上回る

岩手県の宮古港ではことしに入ってマイワシの水揚げが大幅に増えていて、すでに7日までに去年1年分の水揚げ量を上回っています。

岩手県水産技術センターの水産情報配信システムによりますと、ことし宮古市魚市場に水揚げされたマイワシは7日までにおよそ1524トンと、すでに去年1年間の1392トンを上回っています。

このうち、先月1か月の水揚げは、去年の1月より1000トンあまりも多いおよそ1360トンで、1か月の水揚げ量としては統計が残る1994年以降、最も多くなっています。

岩手県全体での水揚げ量は、7日までに9300トンあまりで、去年の同じ時期より1500トンほど増えています。

宮古港では水揚げのピークはすでに過ぎたということですが、8日朝も定置網でとれた体長20センチほどのマイワシ600キロが水揚げされていました。

宮古漁協によりますと、親潮と黒潮の海流の変化などで三陸沖の海水温が上昇し、比較的高い水温を好むマイワシが宮古の近海に回遊してきていると考えられるということです。

宮古漁協の坂下尚司参事は「近年、サケの不漁が続くなか、マイワシが好調というのは地元の業者にとってはよいことだ。この漁場でとれる魚をどう生かすかしっかりと考えていきたい」と話していました。

水揚げされたマイワシは缶詰やつくだ煮、魚のエサなどに加工されるほか、海外にも輸出されるということです。