県の環境審議会 “各地域にクマ対策の専門職員配置を”

クマによる被害が過去最悪となる中、県の環境審議会が開かれ、県庁や各地域にクマ対策の専門職員を配置すべきだとした意見が出されました。

県の環境審議会は、県の環境政策について専門家の意見を聞くため、1年に2回、開かれています。

31日の会議には大学の研究者や国、それに自治体の関係者など委員およそ30人が出席し、去年、相次いだクマの被害対策が議題の1つとなりました。

この中では県の担当者が去年、行った対策として国に対し、クマをイノシシなどと同様に「指定管理鳥獣」として、捕獲などにかかる費用を支援する対象にするよう求めたことなどを報告しました。

この要望については国が検討を始めていて、来月末めどに方針をとりまとめる予定です。

参加した委員からは来年度以降の対策として「クマの生態などについて高度な知識を持つ専門の職員を県に配置すべきだ」とした意見や「管轄を細かくしてそれぞれの現場にクマ対策に当たる専門の職員を配置する必要がある」とした指摘が出されました。

県自然保護課の酒井淳統括課長は「寄せられた意見を踏まえ、専門家の配置などが可能かどうか検討していきたい。また、市町村とも連携しながらクマを捕獲できる人材の育成に取り組んでいきたい」と話していました。