“クマ出没で撃退を”花巻市がAI搭載の監視カメラ設置へ

人里に現れるクマ対策として、花巻市は新年度、市内30か所にAI=人工知能を搭載した監視カメラを配置し、クマが出たらすぐに通知を受けとって撃退する取り組みを始めることにしています。

花巻市によりますと配置されるのはAIを搭載した赤外線カメラです。

夜間でも撮影できるうえ、映像にクマが映っていないかリアルタイムで解析します。

そして、クマを識別するとすぐに市の担当職員に画像や動画を通知するということです。

市はこの監視カメラの導入で初動体制が格段に早まり、クマが人里に達する前に爆竹などで脅して山に追い返せるようになるなどとしています。

この監視カメラはおよそ440万円をかけてクマの出やすい河川敷など市内30か所に設置される予定で、市はクマが冬眠から目覚める4月にも運用を始めたいとしています。

県内では去年、クマに人が襲われる被害が過去最悪の46件に上り、2人が死亡するなど49人が被害を受けました。

このうち花巻市では10月、畑で作業していた80代の男性が重傷を負うなど4人がけがをし、目撃情報は495件に上りました。

市は「クマの出没をいち早く把握し、住民の安心・安全につなげたい」としていて、関連費用を盛り込んだ補正予算案を2月の臨時の市議会に提出することにしています。