岩手中央タクシー 31日付けで事業停止 破産手続き申請へ

盛岡市のタクシー会社、「岩手中央タクシー」が、新型コロナウイルスの感染拡大による業績悪化などから事業を停止し、来月1日に裁判所に破産手続きの申請を行うことがわかりました。
信用調査会社によりますと、負債総額は3億6700万円あまりにのぼるということです。

民間の信用調査会社東京商工リサーチ盛岡支店によりますと、盛岡市に本社を置く「岩手中央タクシー」は1952年に設立され、ピーク時の1992年7月期には13億円余りの売り上げがありましたが、人口減少や競争の激化で売り上げは落ち込んでいました。

会社では、高齢者向けの「介護タクシー」や妊婦などを対象にした「子育て支援タクシー」などの取り組みを進めてきましたが、新型コロナの感染拡大でさらに業績が悪化し、資金繰りがひっ迫していたということです。

そして、ことしに入ると社会保険料の滞納に伴い一部の車両が差し押さえられるなどして営業の継続が困難になったということです。

信用調査会社によりますと、会社は今月31日付けで事業を停止し、従業員85人を全員解雇するとともに、来月1日に裁判所に破産手続きを申請する見通しだということです。

信用調査会社によりますと、負債総額は3億6768万円にのぼるということです。