“カイゼン”を農業経営に取り入れた取り組みの発表会 二戸

“カイゼン”と呼ばれる大手自動車メーカーの生産性を向上させるノウハウを、農業経営に取り入れた取り組みの発表会が二戸市で開かれ、作業の“見える化”で、効率化や時間短縮につなげた実例が報告されました。

二戸農林振興センターでは、トヨタ自動車の徹底的に無駄を排除して生産性を向上させるノウハウ、“カイゼン”を農業経営に導入する取り組みを2年前から進めています。

16日は、二戸市でこのノウハウを取り入れた農業法人などの発表会が開かれ、関係者など20人余りが参加しました。

このうち軽米町の果樹園は、これまでは職員の記憶に頼っていた作業手順を、ボードに書き出して“見える化”したことで、誰が、どこで、何を、いつまでに作業するかなどが明確になったと報告しました。

また、久慈市のきのこ園は、予定の確認をこれまでは口頭で行っていましたが、作業予定表を作ったことで、再確認にかかる時間だけでなく、朝礼の時間も大きく減ったと報告しました。

あわせて資材を置く場所も明確にし、探す手間を省いたことで、収穫などにより時間をかけられるようになったということです。

二戸農林振興センター農政推進課の鷹羽誠課長は「農業に携わる人が減り、高齢化も進んでいる中、引き続き“カイゼン”を進めて、人や資源、機械をフルに活用することで経営の維持や発展につなげていきたい」と話していました。