大槌町 下水道使用料と水道料金を値上げする方針

大槌町は人口減少などを背景に、2025年度から下水道使用料を平均45%、さらに2026年度からは水道料金を平均25%値上げする方針を示しました。

大槌町の上下水道事業は人口減少により使用量が減る一方、老朽化している水道管の更新などにかかる経費の確保が困難となっていて、東日本大震災で被災した下水道施設を復旧する費用にあてた企業債の返済などもあって収支が悪化しています。

町の上下水道料金を検討する審議会は去年、2024年度からの値上げを答申していて、町は町民の急激な負担増を避けるため2025年度から下水道使用料を平均45%、さらに2026年度からは水道料金を平均25%引き上げる方針を示しました。

町は今月23日までパブリックコメントを実施し、21日には住民説明会も行い、3月に開かれる町議会に条例の改正案を提案する見通しです。

可決されれば水道料金は32年ぶり、下水道使用料は今の制度が始まった1997年度以来、初めての値上げとなります。

町の給水人口は震災前はおよそ1万3000人で黒字経営でしたが、昨年度はおよそ8300人にまで減少し、今年度は4000万円の赤字となる見通しです。

大槌町上下水道課は「物価高騰の中、申し訳ないが今後も上下水道を維持するために値上げは必要で、ご理解いただきたい」としています。