森林の中に社屋 クマ遭遇の対応を社員が学ぶ研修会 雫石町

県内でのクマの被害が過去最悪となる中、雫石町にある腕時計メーカー、盛岡セイコーで、クマに遭遇した時の対応などについて学ぶ研修会が開かれました。

雫石町にある盛岡セイコーは、森林の中に社屋があり、敷地内に設けたカメラには夜間などにしばしばクマの姿が映り込んでいるということです。

これまでのところクマに襲われたり、目撃したりした職員はいませんが、会社は安全のためクマに遭遇した時の対応などについて学ぶ研修会を開き、社員11人が参加しました。

6日は雫石町の職員で、農林水産省の野生鳥獣被害対策アドバイザーも務める谷崎修さんが講師を務め、クマよけのスプレーを噴射する手順などを学びました。

このスプレーはレバーに安全のためのカバーがついていて、とっさの場合、外すのに手間取ったり、噴射の勢いが強く、目標からそれたりすることがあるということです。

噴射するときは下向きにするといいということで、社員が体験していました。

6日はこのほかクマを追い払うのに使われる打ち上げ花火の体験なども行われました。

スプレーの噴射を体験した社員は「きょうの体験でシュミレーションできたので万が一のことがあれば実践で生かしていきたいです」と話していました。

講師を務めた谷崎さんは「クマに会わないためには自分の存在を知らせること、そして、もし出会ってしまったらクマを刺激しないことがいちばんの対処法だと思います」と話していました。