パワハラ一因で警察官自殺 8300万円の慰謝料で示談成立へ

4年前に盛岡東警察署の署員が自殺し、警察が上司のパワハラを認め、自殺の一因としていた問題で、県が遺族に対し、およそ8300万円の慰謝料を支払う内容で示談が成立することになりました。

2019年1月、盛岡東警察署で20代の男性巡査が当直勤務中に自殺しました。

警察のその後の調査などで巡査は上司から「死ね」、「ばか」といった暴言や頭を殴られるなどの暴行を受けて精神疾患を患っていたことが分かり、県警はパワハラと認めたうえでこれが自殺の一因になったとしています。

そのうえで上司を本部長注意とし、上司は依願退職しました。

一方、巡査の遺族は去年7月、県に対し、慰謝料の支払いを求め、話し合いが続いていました。

これについて県警は20日、遺族に対し、およそ8300万円を支払う内容で示談が成立する見通しになったと発表しました。

今月28日からの県議会定例会で、承認を求めることにしています。

県警察本部の天野真弓警務部長はコメントを発表し、「職場でのパワハラ行為により、職員が精神疾患を発症し自殺に至ったことを大変重く受け止め、このような事態になったことを深くおわび申し上げます。同様の事案が発生することのないよう、県警一丸となって再発防止に取り組んでまいります」としています。