東日本大震災からの復旧復興を指揮 釜石市 野田市長退任式

東日本大震災からの復旧・復興を指揮するなど4期16年、市長をつとめた釜石市の野田武則市長の退任式が行われました。

釜石市役所で行われた退任式には、市の幹部職員およそ30人が出席しました。

野田市長は、釜石市出身の70歳。

県議会議員を経て2007年の釜石市長選で初当選しました。

1期目の途中だった2011年に東日本大震災が発生し、その後は先頭にたって、釜石の復旧・復興に取り組んできました。

式の中で野田市長は「12年かかって、ようやく復興がここまでたどりついた。一方で、人口減少や医療体制の縮小など、市民生活を取り巻く環境は厳しくなっている。ぜひそういったところに今後、力を入れて頑張ってほしい」などとと述べました。

震災のあと、野田市長は多くの人が犠牲になった鵜住居地区防災センターでの出来事を教訓に、市の危機管理体制を見直すとともに震災の教訓の伝承にも努めてきました。

また2015年には「橋野鉄鉱山・高炉跡」が世界遺産に登録され、さらに2019年には、釜石鵜住居復興スタジアムがラグビーワールドカップの会場となるなど国内外に復興が進む釜石の姿を示しました。

退任式の後、野田市長は午後3時ごろ訪れた職員や市民およそ100人に見送られ市役所をあとにしました。

新しい市長となる小野共氏は、今月20日に初登庁します。