栗駒山「須川コース」 新たな登山道整備で通行止め解除へ

火山ガスが検出されたため、4年前から一部の登山道が閉鎖されている「栗駒山」の安全対策について話し合う県の専門部会が開かれ、3年後までに通行止めの区間をう回する新たな登山道をつくる方針が決まりました。

岩手・宮城・秋田の3県にまたがる栗駒山、標高1626メートルでは、岩手側の中腹にある昭和湖の近くで高濃度の火山ガスが検出され、湖の周辺を通る「須川コース」が4年前に閉鎖されました。

昨シーズンからはガスの濃度が下がったことから一部の通行止めが解除されていましたが、湖の付近から南側にかけての区間では通行止めが続いていました。

10日の専門部会では、県の担当者がこの区間をう回する新たな登山道の案を示しました。

う回路についてはこれまでも議論されてきましたが今回、示された案は木を伐採する必要がなく、昭和湖からも離れているため了承され、3年後・2026年度までにつくる方針になりました。

このう回路ができれば、須川コースは通行止めが全面的に解除されることになります。

部会長をつとめる岩手大学の土井宣夫元教授は「ひとつの方向が定まり、喜んでいます。引き続き、安全対策について議論していきたい」と話していました。