県内のサンマ水揚げ量 前年上回るも10年前の20%以下

県内でのサンマの水揚げ量は先月までの3か月間で2900トン余りとなり、去年の同じ時期を40%ほど上回っています。
ただ、10年前の20%以下にとどまっていて、厳しい状況が続いています。

全さんま=全国さんま棒受網漁業協同組合によりますと、ことし8月から10月までの県内でのサンマの水揚げ量は、2904トンで去年の同じ時期を43%上回りました。

全国の水揚げ量は同じ期間で1万5471トンで、こちらも去年の同じ時期を40%上回っています。

10キロあたりの価格は全国平均で4893円でこちらは去年の同じ時期と比べ20%余り安くなりました。

全国で水揚げが最も多かったのは北海道の花咲港で8364トン、次いで大船渡港が2642トンでした。

県内の漁港はこのほか釜石港が177トン、宮古港が85トンでした。

一方で、10年前の同じ時期と比べると岩手県は17%程度。

全国では13%ほどにとどまっていて深刻な不漁が続いています。

県水産技術センターは「岩手県沖に一時的に小規模な漁場ができ、小型の漁船も出漁できたので水揚げ量が増えたが、小型のサンマが主体で、今後、漁獲量の大幅な増加も見込みづらく厳しい状況が続くと見られる」と話しています。